ビジネス書から学んだ価値ある一節

経営、ビジネスに関わることを中心に、ビジネス書から私が学んだ「重要だと思ったキーワードや一節」を最大3つまとめていきます

学習強化のポイントは、ドーパミンの放出。そのためにはプレッシャーも大事。

ドーパミンを放出させる強化学習」など、ドーパミンと学習の関係、効果的な学習法を再確認したいと思って読んだ本。脳の仕組を活かした勉強法として、わかりやすい内容だった。ドーパミンによる行動の原理が理解できる一冊。

この本で私が重要だと思ったキーワードや一節

  1. どのように勉強すれば、脳を喜ばせることができるのでしょうか? これには次の三つのしくみが必要です。
    (1)「ドーパミン」による「強化学習」によって、脳を強化する。
    (2) 「タイムプレッシャー」によって、脳の持続力を鍛える。
    (3) 「集中力」を徹底的に身につける (P12)
  2. そもそも、脳の働きの本質は「自発性」です。脳に何かを強制することは、とても難しいのです。脳はポジティブな期待やほめられた体験を、とてもよいものとして受け止めま す。だからこそ「教育過程においては基本的に、ほめることが大切」といわれているわけ です。 (P26)
  3. 記憶力を強化したり、集中してクリエイティブな仕事をするには、「朝のゴールデンタイム」を積極的に活用することがおすすめなのです(P91)

出典:「脳を活かす勉強法 (PHP文庫)」 茂木 健一郎 (著) PHP研究所 (2010/9/1)

感じたこと、気付いたこと

ある行動のあとに、脳の中で「報酬」を表す物質(ドーパミン)が放出されると行動が強化、繰り返される(ABCモデルも同様のサイクルと理解)。考えれば当然のことに思うが、自分がこれをビジネスの場面にどれだけ活かせているかというと疑問に感じた。 上手くいかない時ほど、報酬よりもペナルティをつい活用してしまいがちになる。

行動に対して自分が報酬だと感じられるものが大事。そのためには「自発性」も大事であるが、組織の目的と合致させることも必要である。細かなことの前に、まずは目的や協働性、コミュニケーションだけに徹することが長期的な成長になるように思った。

また、記憶力やクリエイティブな仕事の両方に「朝のゴールデンタイム」が良い。良く言われることだが、その実践が大事。そのためにも優先順位の高いことからスケジュールを埋めて、夜に向けてルーティンの仕事や雑用をしていくことを大事にしたい。

その他に、「様々なモダリティ(五感など)からアクセスすると、記憶が定着しやすいこと」、共感回路や偶有性など、学習時の参考となるキーワードがあった。「安全基地」と「過保護・過干渉」との違いなどもなるほどと思った。 脳をやる気にさせる考え方として参考になった。

脳を活かす勉強法 (PHP文庫)