ビジネス書から学んだ価値ある一節

経営、ビジネスに関わることを中心に、ビジネス書から私が学んだ「重要だと思ったキーワードや一節」を最大3つまとめていきます

企業家と経営者では思考が違う、ビジネスの成功と利益を獲得するための一冊

「億万長者メーカー」と呼ばれている、ダン・ケネディの考え方を参考にしたいと思い読んだ本。起業家や経営者向けの本であり、ビジネスに対する考え方を深めてくれる一冊だった。

この本で私が重要だと思ったキーワードや一節

  1. 普通の経営者は売り上げや事業を成長させるという観点で物事を考えるが、企業家は主に顧客の創出を通じて事業の利益を生み出すという観点で考えている。利益のカギは顧客をより多く獲得することよりも、より大きな価値を持つ顧客を見つけることにある。(P156)
  2. ほとんどの経営者が一人の新規顧客を得るためにかかる経費や、一つの商品を売るためにかかる経費を知らない。(中略)一人の顧客を得るためにどの程度まで費やしていいかを見極めるために、顧客がどのくらいの価値があるかということも知っている必要がある。(P243)
  3. 情熱は時間や慣れとともに衰えていく。(中略)賢いやり方は、変化していく自分の興味を満たしてくれるようにビジネスを展開していくことだ。(P327)

出典:「億万長者の不況に強いビジネス戦略」 著者 ダン・ケネディ  監訳者 小川 忠洋 ダイレクト出版 (2010/7/31)

感じたこと、気付いたこと

価値を感じられるような「1%に出会う」ことが多すぎて、一節を絞り込むことが難しい、内容の濃い本だった。

今回選んだ上記3つは、まず企業家と経営者では思考が違うということ。同じように捉えている部分があるが、「誰に」という顧客の創出こそが大事だと再認識した。本書中にもあったが、どうやって売るかといった方法論より先に「誰に」という視点は、企業経営の目的であるニーズに応える上で最重要な視点だと思う。

2つめに選んだ一節は、顧客の創出をしていくために大事な視点だが、確かに多くの経営者が把握していない数字ではないか。一人の顧客を得るためにどの程度の費用をかけて良いのかが分かれば、ビジネスの問題解決が効果的にできると思う。

そして、企業家が第一線で走り続けることは難しい。だからこそ、「変化していく自分の興味を満たしてくれるようにビジネスを展開していくこと」は大事。やるべきことに対して、「したいこと、できること(得意に)」の時間をどうやって増やしていくか、そのように計画していくことの必要性が確認できた。

その他に、リスク管理の考え、ビジネスアイデアの拡げ方、経営能力、セールスの重要性(医療においても)、キーパーソンの資質などなど、理屈よりも実務においてどのように考えるべきか刺激をうける一冊だった。