ビジネス書から学んだ価値ある一節

経営、ビジネスに関わることを中心に、ビジネス書から私が学んだ「重要だと思ったキーワードや一節」を最大3つまとめていきます

組織内の「変える」「変えない」の対立、その解消に有効な考え方はこれ!

TOCの思考プロセス、全体最適で問題の根本から解決する方法を再確認したいと思い読んだ本。みんなが納得する「対立解消術」の思考は、組織内の「変える」「変えない」の対立を解消するために有効な手法だと改めて感じた。経営に関する問題解決(全体的な問題解決)に悩んだときに読みたい本。

この本で私が重要だと思ったキーワードや一節

  1. 「変える」と、なぜ「安全を確保する」ことができないと思っているのですか?」(中略) 「変える」ことで、「安全を確保する」方法は本当に無いのでしょうか?(P31)
  2. 「変えない」と、なぜ「チャレンジする」ことができないと思っているのですか?」(中略) 「変えない」ことで、「チャレンジする」方法は本当に無いのでしょうか?(P33)
  3. 高くジャンプしようと思ったら、安定した土台は不可欠だ。不安定な場所で思いっきり飛び上がれと言われても、怖くて小さなジャンプもできやしない。成長を支えるのが人であるという現実を見つめるなら、「安定」があってこそ「成長」が可能となるのだ。(P158)

出典:「全体最適の問題解決入門―「木を見て森も見る」思考プロセスを身につけよう!」 岸良 裕司 (著)  ダイヤモンド社 (2008/8/1)

感じたこと、気付いたこと

多くの問題解決手法が、問題を分解・分析して解決策を考察しており、結果、「木を見て森を見ず」の解決策に陥りかねないという指摘は確かにそのとおりだと思う。全体の構造を明らかにし、「つながり」を理解したうえで改善するアプローチは、理解していそうで自分自身は不十分だった。

多くの「変える」「変えない」の対立はどういうつながりから発生しているのか? 本書に書かれた「誤った思い込みを導き出す手法」は、誰もが理解しやすい質問であり、「正しい質問」のヒントが得られる。

最近読んだ類人猿診断でも「物事を追求・達成か、現状維持か」の判断軸があった。人のタイプとしてこの両タイプは存在するものだと思う。

ただし、この両タイプは決して対立するべきものではなく、「安定」があってこそ「成長」があるということを再認識した。

みんなが納得する「対立解消術」以外にも、つなげて見える「現状把握術」、逆転発想でつくる「未来構想術」、中間目標に集中する「目標達成術」、先を読む力を鍛える「実行手順立案術」、全体最適でみんなをつなぐ「戦略戦術実践術」 等、ぜひ覚えたい術だと思う。

全体最適の問題解決入門―「木を見て森も見る」思考プロセスを身につけよう!