記憶力の土台には、論理的な文章の3つの法則「イコールの関係」「対立関係」「理由付け・因果関係」が大事
記憶術について、予備校カリスマ講師であり、教育のプロがどのように考えているかを確認したくて読んだ本。記憶術について気楽に読みたい方の一冊。
この本で私が重要だと思ったキーワードや一節
- 記憶力の土台は論理力にある。論理的な文章の3つの法則「イコールの関係」「対立関係」「理由付け・因果関係」を知ること。(P135)
- 「セレゴ・メソッド」は記憶の段階を次の四つに分類している。 (P140)
・ファミリア(familiar)=親近感
・リコグニション(recognition)=見分ける
・リコール(recall)=再生する
・オートマティック(automatic)=自動的→習熟- 一度目の学習は、丸暗記ではなく、理解することを考える。二度目の学習は、一時間以内に行なう。これが確実に、しかも効率よく覚えるためのスケジューリングの第一鉄則となる。(P166)
感じたこと、気付いたこと
ITが進んでいる現状では、記憶すること自体の優位性は薄れていると思うが、創造的な思考をする上で最低限の記憶は必要と思う。「考える力」を上げるためにも、「記憶力の土台は論理力にある」というメッセージには共感する。
記憶術について、エビングハウスの忘却曲線を用いて分散学習のメリットの説明など、関連する書籍を読んだことがある人には目新しい情報は少ないが、受験生の勉強状況に応じた記憶法の説明は、具体的な行動を理解しやすいと思う。 記憶の状況を「セレゴ・メソッド」という段階で分けて考える内容は、新鮮だった。
記憶術について気楽に読みたい方の一冊だと思う。